不動産担保ローンとは? リスクを避けるポイントを紹介
岐阜市で不動産売却を検討しているなら、不動産担保ローンについて知っておくとよいでしょう。不動産担保ローンは、不動産を担保に提供して融資を受ける方法です。
担保にした不動産の価値が高いほど大きな金額の融資が可能で、教育費や事業資金など多用途に利用できます。しかし、返済が滞ると不動産を失うリスクがあるため、利用する際には慎重な計画が求められます。
目次
不動産担保ローンとは?住宅ローンとの違い
不動産担保ローンという言葉を聞いて、どのようなものなのかわからない方もいるかもしれません。こちらでは不動産担保ローンの概要や、住宅ローンとの違いを紹介します。
◇不動産担保ローンとは
不動産担保ローンは、不動産を担保として提供し融資を受ける方法です。金融機関は融資を行う前に不動産の価値を評価し、万が一返済が滞った場合にその不動産を売却して資金を回収します。担保としての不動産の価値が高いほど、大きな金額の融資が可能です。
また、不動産売却を前提にした「つなぎ融資」としての利用もでき、岐阜市でも一時的な資金調達に役立ちます。
◇住宅ローンとの違いは?
不動産担保ローンと住宅ローンは、目的や条件が異なります。まず、金利は不動産担保ローンが0.62%~15.0%と幅広く、住宅ローンは0.5%~1.6%と低めに設定されています。利用目的に関して、不動産担保ローンは教育費や事業資金など多用途に利用できるのに対し、住宅ローンは主に住宅の購入やリフォーム、借り換え専用です。
担保不動産も、不動産担保ローンは居住用から商業用まで広範囲で、住宅ローンは契約者本人名義の住宅に限定されます。借入期間も、不動産担保ローンが1年~35年で選択肢が広い一方、住宅ローンは通常最長35年で予め決まっているのです。
不動産担保ローンのリスクとは?どんな問題が起こる?
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不動産担保ローンには、返済が滞ると競売で不動産を失うリスクがあります。利用する際にはリスクを理解し、慎重に利用することが大切です。
◇競売によって不動産を失う可能性がある
不動産担保ローンを利用する際には、担保にした持ち家や土地を失うリスクがあります。
ローンの返済が滞ると、金融機関から不動産の売却を打診されることがありますが、必ずしも応じる必要はありません。しかし、返済の問題を無視し続けると、担保に設定された不動産は強制的に売却される可能性があります。これは、担保不動産に抵当権が設定されており、金融機関がその権利を行使することで実現します。
したがって、ローンを完済しない限り、金融機関が不動産を競売にかけるリスクがあることを認識しておく必要があるのです。
◇競売によって起こり得る問題
競売を行うことによっていくつかの問題が発生する可能性があります。
まず、競売では不動産が相場価格に対しておおよそ60~80%程度でしか売れず、競売費用も差し引かれるため、ローン返済に充てる額が少なくなります。次に、競売により新しい所有者が決まると、住み続けることができず、強制的に退去させられる可能性があります。
さらに、競売の手続き中に裁判所の執行官や評価人が現況調査に訪れるほか、物件情報が公表されるため、近隣住民や不動産会社にプライバシーが侵害されることもあります。
不動産担保ローンで競売を避けるポイント
不動産担保ローンを利用する際にはいくつかのポイントに注意しておくことで、競売を避けられる可能性があります。
◇適切な返済計画を立てる
不動産担保ローン利用時に、適切な返済計画を立てることは重要です。ローンを返済できなくなると、競売が発生するリスクがありますが、競売では相場価格より低く売却されることが多く、ローン残債が完済できない場合もあります。
そのため、融資を受ける前に、無理のない返済計画を立てることが不可欠です。計画を立てる際は自身の売上や収入に基づいて、毎月の返済が可能かを検討し、過度な楽観を避けるとよいでしょう。返済能力がなければ審査に通らないため、現実的な計画を立てることが重要です。
◇返済方法の多い不動産担保ローンを選ぶ
返済方法の選択肢が豊富な不動産担保ローンを選ぶことも、競売のリスクを避けるポイントです。返済能力は時間と共に変化するため、家計や収入の状況に合わせた返済方法を選べると柔軟に対応できます。
例えば、元利均等返済は返済額が一定で安定性があり、元金均等返済は元金部分が一定で負担が減少します。元金据置一括返済は利息のみを一定期間支払い、元金を一括返済する方式で、初期負担の軽減が可能です。
これにより、収入の変動やライフプランに応じた返済が可能となり、返済困難による競売のリスクを減らせます。各金融機関による返済方式の詳細は、事前の確認が大切です。
計画的な不動産担保ローンの利用は利点が多い!
不動産担保ローンにはリスクがありますが、反対に利用することによる利点もあります。
◇返済期間が長い
不動産担保ローンの利点の1つは、長期の返済期間が設定できることです。無担保ローンに比べて返済期間が長く、最長で30年程度の設定が可能です。これにより、借入額が同じでも毎月の返済額が減少し、返済にゆとりを持てます。
子どもの教育資金や家族の医療費用など、幅広い用途に対応できるのも大きな利点です。
◇金利に対する借入限度額が大きい
不動産担保ローンの大きな利点は、低金利で高額な借入が可能である点です。担保として不動産を提供することで、貸し手側のリスクが軽減され、その結果、無担保ローンに比べて金利が低く設定されます。具体的には、カードローンの金利が最大18%程度なのに対し、不動産担保ローンの金利は1~10%程度です。この低金利により、毎月の返済額を抑えることができます。
また、借入可能額は数百万円から数億円と高額な場合が多く、まとまった資金を必要とする場合に適しています。不動産担保ローンを利用することで、大きな資金調達が可能となり、長期的な資金計画を立てやすくなります。
◇資金の使い道が多い
不動産担保ローンの特徴は、資金使途の自由度が高い点です。事業拡大や不動産投資、個人的な支出など、幅広い目的に利用できます。資金の使い道が多様であるため、自分のニーズに合わせた柔軟な資金調達が可能です。
不動産担保ローンは、不動産を担保に提供して融資を受ける方法です。金融機関は不動産の価値を評価し、返済が滞った場合にその不動産を売却して資金を回収します。住宅ローンと異なり、教育費や事業資金など多用途に利用でき、金利は0.62%~15.0%と幅広いです。一方、住宅ローンは主に住宅購入やリフォーム専用で、金利は0.5%~1.6%と低めです。
不動産担保ローンは返済が滞ると競売で不動産を失うリスクがあるため、無理のない返済計画を立てることが重要です。また、返済方法が多いローンを選ぶことで、柔軟な対応が可能となり競売のリスクを減らせます。
不動産担保ローンは長期の返済期間が設定でき、低金利で高額な借入が可能であり、資金使途の自由度が高い点が利点です。